ターゲットシャトル駆動システム

第一ターゲット室でHM12サイクロトロンが稼動していても、930型サイクロトロンからのビームを第一ビームコースに通してRI製造に利用できる自動ターゲット搬入・搬出装置(シャトル駆動システム)です。このシステムは、第一ターゲット室とホットラボ室間にガイド板(回転寿司で使用されている板)を敷設して(途中の厚い遮蔽壁は直径20 cmのS字状ケーブルスルー穴を利用しています)、この回転寿司ガイド板上にターゲットを載せたシャトルが走ります。

ターゲットはホットラボ室のドラフト内でホルダーに装着し、シャトルに載せます。ボタンを押すだけで、ターゲットを載せたシャトルは自動的に回転寿司ガイド板上を走って第一コース照射位置上で回転アームに移り、次にアームの回転・降下等の動作によりビーム照射位置まで運ばれて、シリンダーで圧着・固定されます。照射後のターゲットの回収はこの逆の動作で自動的に行われます。

また、大強度ビームによるRI製造のためのターゲット等の効率的な冷却やホイル破損時のターゲットの飛散防止対策など、さまざまな工夫が施され安全にRIの製造を行うことができます。基礎研究用のRIの製造や荷電粒子放射化分析、物性学等の研究になくてはならないものとなっています。

ターゲットシャトル駆動システム概要

ターゲットシャトル駆動システム概要